No.4171の記事
2017年02月19日(日)   カオスポーチ


二十代後半はけっこう激しい音楽、そうパンクと呼ばれる音楽をやっていたので、ファッションもそれっぽいものを好んで身につけていた。その一つが当時カオスポーチと呼ばれていた(らしい)ミリタリーグッズだ。大雑把に言えばウエストポーチ。戦場ではこれに弾丸を収納していたようなのだが、このウエストポーチがパンクスの間では流行っていた。らしい。自分が使っていたときには別に流行っているだなんて思っていなかったが、どうやら流行ってたようだ。
 
わたしがそれを知ったのは、当時のバンドメンバーがそれを着けていたので、それエエな。どこで買うたん?と聞いて自分でも買ってきたのだ。それは新宿アルタの古着屋だったか雑貨屋だったか、そこで売っていた。投売り状態で、蓋をはずしたドラム缶の中に何十個も放り込まれていて一つ500円だった。その中から状態のよさそうなやつを一つ選んで買ってきたのだが、なんかもうオイルでベトベトしていてキレイにするのに苦労した覚えがある。
 
そんなカオスポーチを腰に巻いてカッコつけていた時代もあったが、若さゆえってやつですか?30過ぎたころにはもう抵抗が出てきてすっかり使わなくなってしまったのだが、ずっと部屋の隅にほっぽられたままなんとなく捨てるに忍びなくずっと持っていた。去年函館へ引っ越してくるときにはいろいろなものをバンバン捨ててきたのになぜかこれは持ってきた。なんでやねん。使わんやろ・・・。
 
で、今さらながらこんなもん持っててもしょうがない。もしかしたらヤフオクで売れるかな?と思って出品してみることにしたのだが、相場を確認してみてびっくり。今じゃこのカオスポーチはなかなかレアなものらしくけっこう高値で取り引きされていた。相場は1万円前後ってところ。へぇーっ!こりゃ驚いた。当時500円で投売りされていたものが今じゃ1万かよ。売ろう、今すぐ売ろう。でさっそく出品。売れた。すぐに売れた。1万円には到底及ばなかったが、捨てようかと思っていたものが思いがけずのプレミア価格。満足満足。
 
いやー何がお宝に化けるかわからんもんですな。そういえば何年か前にも、子供のころに楽器屋から持ち帰っていたギターカタログが思いのほか高く売れたことがある。グレコとかトーカイとか、当時はなんてことのないカタログ。普通はみんな捨てちゃうものだが、それが実家の押入れに眠っていたのだ。こんなもんでももしかしたら売れるかな?と思って出品してみたところ思いがけずの高値ににんまりだったのでした。ほかにもなにかないか、押し入れの中でも漁ってみるかな?