No.4548の記事
2018年03月03日(土)   救出


吹雪から一夜が明けて天気は回復した。気温も高めで5度前後だったようだ。雪解けが進む。裏の郵便局前のゆるい坂道では雪解け水が川のように流れていた。
 
そんな中いつものランニング。ランニングコースにしている函商周りの道路は私道なのか、除雪車が入らないのでいつも雪だらけなのだが、解け始めた雪は緩んでいて、まるで砂の上でも走っているかのような走りづらさだ。これはこれで足腰の鍛錬になるなと思いながら走っていると前方に停車中の軽乗用車が見えた。どうも雪道にハマっているっぽい。近づいていくとドライバーと思われるおばちゃん(推定70歳)の熱い視線がビシビシと伝わってくる。
 
「はまっちゃった?押すかい?」
「すいません。お願いします」
 
ぶるるーん、、全然だめだ。車の腹の部分が雪の上に乗り上げちゃっているものだからタイヤが浮いちゃって空回りするばかりだ。そんなところへ近所の蕎麦屋の大将と近所のおっちゃんがスコップと脱出板を持って救援にきてくれた。ああでもないこうでもないと四苦八苦しながらなんとか脱出成功。しかしこのまま前進するとまたはまりそうなのでバックさせて元きた道へ戻すことにした。おっちゃんがおばちゃんに聞く。
 
「どこさ行きたいの?」
「いやさ、お蕎麦屋さんにきたのさ」
 
なーんと蕎麦屋にきたのか。だけど先へ進むのは危険なので結局蕎麦屋へたどり着く前にバックさせた。蕎麦屋の大将が車を前から押してバックの手助けをしているという奇妙な光景。せっかくの客を追い返しているようなかたちになっている。車を元きた道まで戻すことができたところで私はじゃあねと軽く手を挙げてランニングへ戻ったのでその後どうなったかはわからないが、おばちゃんは蕎麦を食べられたのだろうか?