「ぐらぐらしてたので…」歯科検診で勝手に児童30人の乳歯抜く 姫路の小学校

 兵庫県姫路市は13日、市立安室東小(同市田寺東)で歯科検診の際、学校歯科医が2〜6年の児童30人の乳歯計36本を無断で抜いていたと発表した。歯科医は「ぐらついていたので、よかれと思ってやった」と説明しているが、ショックを受けている児童もおり、市は夏休みに入る21日以降、学校にカウンセラーを派遣し、希望する児童の心のケアにあたるという。

 市によると、歯科検診は6月14、15日に全校児童を対象に保健室で実施。平成19年から学校歯科医を務めている市内の40代の男性開業医が、ぐらついている乳歯に診療器具「探針」の先端のかぎを引っかけて抜いた。出血した児童もいた。

 同15日に保護者から「希望していないのに子供が歯を抜かれた」と連絡があり、発覚。検診では治療行為は認められていないが、歯科医は「永久歯への生え替わりをスムーズにするため、よかれと思ってやった。軽率だった」と話したという。

 市教委健康教育課は「あってはならない行為。今後は市の歯科医師会と連携し、適切な検診の実施に努めたい」としている。
(産経新聞)2017.7.13 22:35