No.5300の記事
2020年03月23日(月)   バスケットシューズ


ランニング時に通るタコ公園に何日か前からコンバースのバスケットシューズが脱ぎ捨てられている。と言うか干してある?置き忘れ?なぜそこにあるのかよくわからないのだがとにかくバッシュが放置されている。いつも横目で見ながら通り過ぎるだけだが、ちらっと見た感じでは新品同様のキレイさだ。さすがに拾ってくる気はないがもったいないなあとは思う。
 
最初に発見したときは、片一方は公園の柵の上に干すように裏返しに引っ掛けてあって、もう片っ方は2、3メートル離れたところに転がっていたのだが、2、3日前には誰かが揃えたようで、干してある靴の下にもう片方が置いてあった。柵の上にはもう引っ掛けるところがないから下に置いたのだと思う。いずれにしても放置されていることには変わりなく、今日は降り始めた湿っぽい雪に濡れていた。
 
せっかくの新しい靴もこうやって朽ち果てていくんだろうなと思ったらちょっと憐れに思えてきた。そうぢゃ、雨風をしのげる場所へ移動してやろう。おじいいさんは踵を返すと靴へ近づきそっと拾い上げたのでした。誰が日本昔話やねん。おじいさんちゃうし。さておき、どこへ持っていこうか?おっとこんなところに今では稀少な電話ボックスがあるではないか!って知ってたけど。
 
靴のあった場所のすぐ近くに電話ボックスがあったのでその中へ靴を移動させた。ここなら雨風に晒されることはないし、もしも持ち主が現れてもすぐに気が付くだろう。それに持ち主が現れなくてもここにあれば誰かに拾われるかもしれないし、保守点検の人がくれば気が付いてなんとかしてくれるだろう。あーいいことしたな。
 
その日の夜のこと、、、
 
とんとん、とんとん。
「どちらさん?」
「こんばんは。昼間に助けていただいたバスケットシューズでごさいます。」
 
えーーー!バッシュの恩返し?
バスケットボール一年分持ってきた?
 
・・・って嘘やで。しょーもな。でもバッシュを助けたのは本当。なんんかいいことあればいいな。